ストラディブログ
欧羅巴徒然紀行
April 14, 2010

フランス・パリ その1・ローム通り、現代パリのマエストロ 2010.01.17-01.19

2010年1月下旬(日本時間で1月16日出国〜25日帰国)、商用でフランスのパリとミルクールを訪問してきました。北半球の大寒波、ヨーロッパも記録的な寒さと雪でしたが、私達が訪問した時は寒波のピークは終わっていて順調に旅行することができました。訪問の主目的は楽器の買付けですが、今回は日程を多目に確保し、前からとても興味があったミルクールやパリの現代作家を訪問取材してきました。なお、今回旅行の取材では、現地コーディネートならびに仏語通訳でJCOM(ジーコム)の浜さんのお世話になりました。この場を借りて厚くお礼申し上げます。

パリ・ローム通り(RUE DE ROME、リュ・ド・ローム)。
楽器店、弦楽器工房、楽譜専門店など、楽器・音楽関係の専門店が集中している通りです。

同じく、ローム通り。

ローム通りにあるRAFFIN(ラファン)工房。
Jean Francois Raffin(1947-、ジャン・フランシス・ラファン)
現代フランスで最高の製作者の一人です。弓研究ならびに鑑定でも国際的に非常に有名です。1947年、パリ生まれ。1969年、ミルクールに行き弦楽器製作を学び始めました。Etienne Vatelot工房で1年間修行した後、Bernard Millant氏(1929-、ベルナルド・ミラン)の下で第1助手として17年間働き、弓製作の専門技能(弓の修復、製作、専門知識全てについて)を上達させました。その後、数々のコンクールで受賞し、1989年にパリのローム通りに自身の工房を開きました。製作活動と並行して国内外で後進の育成で指導的役割を果たしました。

Sandrine Raffin氏(1972-)。
2001年、Jean Francois Raffin氏はBernard Millant氏と共著「Les TOURTE et
les Archetiers Francais de 1750-1950」(トゥルテとフレンチ弓1750-1950)を出版しました。その著作では、フランスの全ての弓製作者の人生と仕事に関して写真と文章で説明し、彼らが長年に渡って得た知識と経験を総合して見せました。 
現在、彼は単独で鑑定と自身の弓製作に専念し、彼の娘Sandrine Raffin氏(1972-)が率いる工房が、弓製作ならびに古い弓の修復・修理を、新たに継続しています。

Sandrine Raffin氏とともに、RAFFIN工房にて。
Sandrine Raffin(1972-)
現代フランスの若手の弓・弦楽器製作者。1972年にパリ近郊で生まれ、少女期の多くをフランス東部のロレーヌ(Lorraine)で過ごしました。父親と同じように、ミルクールで弦楽器製作の修行をしました。1991年に弦楽器製作の技術課程を修了し、Jean Yves Rouveyre氏(1948-)ならびにJean Jacques Pages氏に師事してさらに修行を続けました。その後、パリに戻り、父親の工房に共同経営者として入りました。修復・修理技術ならびに対外交渉の才能に恵まれ、彼女は弓製作の見習いと家族の工房の経営を始めました。15年間におよぶ父親との共同作業の後、彼女は自分の工房を立ち上げ、父親の名前を継承しました。

RAFFIN工房の様子。

同じく、RAFFIN工房の様子。

ローム通りの楽器工房・楽器店、PIERRE JAFFRE。
クラッシックギターがメインの弦楽器製作工房。現代ヨーロッパのギター工房の一つとして高く評価されています。

ローム通りの楽器店。
画像右:GUY COQUOZ
バイオリン属専門の弦楽器製作工房、楽器店。
画像左:ANDRE LEVI
同じくバイオリン属専門の弦楽器製作工房、楽器店。

ローム通りの楽譜専門店。

ハープ専門店。
パリ・エコール・ノルマルの近くにあるハープ専門店です。
※ローム通りではありません。

同じく、ハープ専門店。

同じく、ハープ専門店。

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